重金属不溶化材「デナイトシリーズ」は酸化マグネシウムを主成分とするため、
　低アルカリ性の材料であり、重金属等の不溶化に高い効果を発揮する。
　主な特徴は以下の通りである。
　・水和硬化、含水比低下、土粒子凝集、ポゾラン硬化により固化性能を発現する。
　・処理土のpHは7.0～10.5となり、セメント系固化材(pH9.6～11.6)に比べて低い。
　・処理土は酸やアルカリによる再溶出に対して安定性を有する。
　・六価クロム等の有害物質が含まれないため、二次汚染を発生させない。

　重金属不溶化材「デナイトシリーズ」は通常の地盤改良で使用される機械を用い、
　粉体／スラリー添加での施工が可能である。例えば原位置不溶化(浅層)の場合、
　以下のフローで不溶化工事を行う。
　・調査（汚染元素、濃度、場所、深さ等の把握）
　・室内配合試験（不溶化材の適用性確認、添加方法の選定、配合量の決定）
　・試験施工（施工機械や方法の選定、散布、現場添加量の設定）
　・施工（散布区画の設定、散布、散水、攪拌、溶出量試験)
　・モニタリング（地下水4回/年 異常が無い状態が2年以上継続することを確認）

　直接工事費
　・デナイト:6,6000円／m3
　・掘削除去：37,500円／m3
　　（土嚢搬出、埋戻し含む）
【算出条件】
　◇共通
　・浄化方法:原位置不溶化（浅層）
　・施工規模:1000m3
　・場所：山口県
　・土質条件:砂質土 深さ3.0m
　・汚染濃度:ふっ素 最大1.5mg/L
　・改良機:バックホウ(クレーン仕様2.9t吊り0.8m3)
　・整地機:振動ローラ(0.8-1.1t)
　・締固機:タイヤローラ(8～20t)
　・土壌溶出量基準（平成15年環告18号）:ふっ素 0.8mg/L
　・品質管理試験は合計10回（100m3毎）
　・荷姿:フレキシブルコンテナバック（1t）
　・モニタリングは1孔で8回（4回/年×2年）
　◇新技術
　・デナイト　
　・添加量：50kg/m3
　◇従来技術
　・セメント資源化
　・処理費18000円/t
　・添加量：50kg/m3
　◇その他
　・労務費:公共工事設計労務単価(平成27年度版 山口県)
　・機械損料:平成27年度建設機械等損料算定表(平成27年度版)
　・室内配合試験費:自社単価
　・分析費、削孔費:建設物価(平成27年7月版)
　・デナイト材料費:自社単価(山口市内：80,000円/ｔ、運賃込)

　・土壌汚染対策工事(重金属等の溶出が基準を超過した土壌を対象)
　・自然条件として、気温(0～40℃)の範囲であること
　・大雨、強風時の施工は不可
　・技術提供地域は制限なし(ただし、離島は要相談)
　・中性領域(pH5.8～8.6)での不溶化にはデナイトMPを使用