宮崎県新技術等活用促進システム

技術登録内容

1.登録申請者

会社名九州日植株式会社
郵便番号・住所〒862-0951 熊本県熊本市中央区上水前寺1-6-41 OCOビルディング9階
担当部署技術営業部
電話番号096-382-1551
FAX番号096-382-2142
E-maila.hirose@kyushunisshoku.co.jp
ホームページURLhttps://www.kyushunisshoku.co.jp

2.技術の名称等

技術の名称モルタル製緑化基礎工を用いたキョウジンガー(植生マット)工
開発年(西暦)2016年
開発体制単独
共同研究者
開発会社日本植生株式会社
開発会社と申請者の関係日本植生株式会社のグループ会社として当該技術の販売・施工を行う。
県産品

3.技術の分類

区 分1 県内活用技術
区 分2 工法
分 類共通工 - 法面工 - 植生工 - 植生ネット工

4.キーワード

項目 コスト縮減 / 環境の保全

5.国土交通省への登録状況

申請地方整備局名 登録年月日 登録番号 評価結果
中国地方整備局 2021/06/09 CG-210008-A 事後評価未実施技術

6.特許等

特許番号 特許第6680461号ほか4件 実用新案番号

7.制度等による証明

証明機関 証明番号 証明年月日
建設技術審査証明事業
その他

8.活用の効果

従来技術名 植生基材吹付工(厚5cm・ラス金網有)
経済性 向上 (7.1 %)
工程 短縮 (12.6 %)
品質・出来形 向上
安全性 向上
施工性 向上
環境 向上

9.特徴

本技術は、植生マットに備えたモルタル製袋体により、等高線状の小段を形成し、耐侵食性を高めたのり面緑化工である。
従来の植生基材吹付工では、強雨時に吹付基材が流亡する場合があったが、本技術では、モルタル製袋体により表面流下水の流速を低減し、表面侵食を抑制することで、早期の緑化・安定が期待できる。
また、吹付機械を使用せず施工できるため、施工時の安全性向上、CO₂排出量の削減、騒音抑制等の環境負荷低減にも寄与する。
  • 種子・土壌改良資材・肥料を保持する薄綿(不織布)と、ポリエチレンネット、肥料袋、乾燥帯、モルタル袋を一体化した構造である。モルタル袋により表面流下水を抑制し、生育基盤の安定化を図る。
    種子・土壌改良資材・肥料を保持する薄綿(不織布)と、ポリエチレンネット、肥料袋、乾燥帯、モルタル袋を一体化した構造である。モルタル袋により表面流下水を抑制し、生育基盤の安定化を図る。
  • モルタル製袋体の内部には、モルタルにスチールファイバーおよび補強繊維を混入しており、引張強度・耐久性・変形抵抗性を高めている。生育基盤の安定性向上に寄与する主要構造である。
    モルタル製袋体の内部には、モルタルにスチールファイバーおよび補強繊維を混入しており、引張強度・耐久性・変形抵抗性を高めている。生育基盤の安定性向上に寄与する主要構造である。
  • 施工前のモルタル製袋体は柔軟性があり、のり面の凹凸に密着しやすい。施工後は自然降雨等により硬化し、小段を形成することで表面流下水を抑制し、安定した生育基盤を確保する。
    施工前のモルタル製袋体は柔軟性があり、のり面の凹凸に密着しやすい。施工後は自然降雨等により硬化し、小段を形成することで表面流下水を抑制し、安定した生育基盤を確保する。
  • 薄綿(不織布)技術により、種子や肥料を地山に密着させ、発芽まで保護する。乾燥や風雨による種子の流亡を抑制し、初期生育環境を安定させる。
    薄綿(不織布)技術により、種子や肥料を地山に密着させ、発芽まで保護する。乾燥や風雨による種子の流亡を抑制し、初期生育環境を安定させる。
  • 従来技術と比較して、約79倍の耐侵食性を確認した。
    従来技術と比較して、約79倍の耐侵食性を確認した。
  • 強い降雨下においても、生育基盤の流亡を抑制し、早期の全面緑化を確認した。
    強い降雨下においても、生育基盤の流亡を抑制し、早期の全面緑化を確認した。
  • 絶乾状態のマサ土500gに水75gを混合してトレーに敷き詰め、モルタル袋を配置した区と無処理の対照区を設定し、表面温度50℃前後で照射乾燥を行い蒸発量を比較した。1.5時間後の残留水分量はモルタル袋区17g(22.7%)、対照区7g(9.3%)となり、13.4ポイントの差が確認されたことから、モルタル袋による蒸発抑制効果が認められた。
    絶乾状態のマサ土500gに水75gを混合してトレーに敷き詰め、モルタル袋を配置した区と無処理の対照区を設定し、表面温度50℃前後で照射乾燥を行い蒸発量を比較した。1.5時間後の残留水分量はモルタル袋区17g(22.7%)、対照区7g(9.3%)となり、13.4ポイントの差が確認されたことから、モルタル袋による蒸発抑制効果が認められた。
  • 突起区(新工法)の表面流下速度は対照区の1/7まで低減されることが確認された。
    突起区(新工法)の表面流下速度は対照区の1/7まで低減されることが確認された。
  • 地山への高い密着性により、のり面の安定性を向上させる。
    地山への高い密着性により、のり面の安定性を向上させる。
  • 施工7年後も良好な植生状態を維持している。
    施工7年後も良好な植生状態を維持している。

10.施工方法

従来技術では、のり面清掃工、ひし形金網張付け工、専用機械を使用した植生基材吹付工が必要であった。一方、本技術では、モルタル製袋体を備えた植生マットをのり面へ張り付ける工法であり、ひし形金網張付け工および専用機械による吹付工を省略できる。これにより、施工手順の簡略化、工程短縮、施工性および安全性の向上が図れる。
1.のり面清掃工
のり面の雑草木・浮土砂・浮石などを除去し、マットが密着するよう清掃を行う。
2.張付け工
・のり肩部を20cm程度巻き込み、種子・肥料が付着している面をのり面へ密着するように展開する。
・横の重ね幅は2cm程度、縦の重ね幅は10cm程度とする。
・モルタル袋を等高線状に設置し、左右のモルタル袋を上下に重ねる。
・所定本数のアンカー(D10 L=200mm)および止め釘(L=150mm)を規定の間隔・箇所に打ち込みモルタル袋を密着させ、のり面へマットを固定する。
3.完成
  • 従来技術の標準施工工程
    従来技術の標準施工工程
  • 新技術の標準施工工程
    新技術の標準施工工程
  • 新技術の標準施工仕様図
    新技術の標準施工仕様図
  • 本技術の標準断面構成図
    本技術の標準断面構成図
  • 標準打設図
    標準打設図
  • 従来技術と本技術の工程比較図
    従来技術と本技術の工程比較図

11.歩掛・単価等

従来技術である植生基材吹付工は、施工規模に応じて単価が変動するため、本比較では土木施工単価に示される施工規模区分S₀〜S₄の単価を用いて算定した。
本技術は、植生マットの張付けを主体とする工法であり、吹付プラントや吹付機械を使用しないため、従来技術と同様の施工規模別単価は設定していない。
その結果、S₁区分(500㎡以上1,000㎡未満)において7.1%の縮減が見込まれ、施工規模が小さくなるほど経済性の向上が期待できる。なお、経済性は施工規模、現場条件、資材運搬条件等により変動するため、実施工にあたっては現場条件に応じて適用性を確認する。
  • 従来技術の施工規模別単価表
    従来技術の施工規模別単価表
  • 新技術の施工歩掛算定表
    新技術の施工歩掛算定表
  • 施工規模別における経済性比較結果
    施工規模別における経済性比較結果
  • 施工規模別比較における代表例(S₁区分)
    施工規模別比較における代表例(S₁区分)

12.適用条件

本技術は、安定したのり面を対象とし、5分より緩勾配ののり面で、軟岩(Ⅰ)までの土質に適用できる。
土壌pH4.0~8.0の範囲で使用可能であり、森林限界より低い地域(植生の成立が可能な地域)において適用可能である。
特に、表面流下水の影響を受けやすいのり面や、プラント設置場所の確保が困難な現場、のり高が高い現場など、吹付工の施工条件が制約される箇所で効果が高い。
  • 酷暑日・厳寒期など、施工に適さない時期は施工を避ける。
    酷暑日・厳寒期など、施工に適さない時期は施工を避ける。
  • 安定したのり面を対象とし、5分勾配より緩いのり面に適用できる。
    安定したのり面を対象とし、5分勾配より緩いのり面に適用できる。
  • 砂質土、粘性土、礫質土、軟岩(Ⅰ)まで施工可能である。
    砂質土、粘性土、礫質土、軟岩(Ⅰ)まで施工可能である。
  • 森林限界より低い地域(植生の成立が可能な地域)において適用可能である。
    森林限界より低い地域(植生の成立が可能な地域)において適用可能である。
  • 降雨などにより表面流下水の影響を受けやすいのり面で効果が高い。
    降雨などにより表面流下水の影響を受けやすいのり面で効果が高い。
  • プラント設置場所の確保が困難な現場や、のり高が高い現場など、吹付工の適用が困難な箇所で効果が高い。
    プラント設置場所の確保が困難な現場や、のり高が高い現場など、吹付工の適用が困難な箇所で効果が高い。
  • 騒音、粉じんなど、周辺環境への配慮が必要な現場に適している。
    騒音、粉じんなど、周辺環境への配慮が必要な現場に適している。
  • 災害復旧現場など、早期施工が求められる現場に適している。
    災害復旧現場など、早期施工が求められる現場に適している。

13.施工実績

発注機関県内件数県外件数
国、公団等340
地方自治体補助事業2167
単独事業08
民間119

県内での主な施工実績

発注者工事名施工年度CORINS登録番号
宮崎県児湯農林振興局平成31年度 災害関連緊急治山事業竹元谷(2工区)2021年
宮崎県東臼杵農林振興局令和2年度 地方創生道整備推進交付金事業(開設)可愛岳線(2工区)2021年
宮崎県西都土木事務所平成31年度災関砂防第1-1号竹之元川砂防堰堤工事2021年
宮崎市役所宮崎市高岡町災害復旧工事2020年
宮崎県東臼杵農林振興局平成31年度 地方創生道整備推進交付金事業(開設)可愛岳線(2工区)2020年
宮崎県東臼杵農林振興局平成31年度 森林資源循環利用林道整備事業(改良)三方山線2020年
宮崎県西都土木事務所R219号 道路維持工事2020年
延岡市役所桜ケ丘分譲公園落石防止網災害復旧工事(9月28日豪雨)2020年
国交省 宮崎河川国道事務所東九州道(清武~北郷)鏡洲地区改良(4工区)外工事2020年
宮崎県東臼杵農林振興局平成30年度 地方創生道整備推進交付金事業(開設)可愛岳線(1工区)2020年

県外での主な施工実績

発注者工事名施工年度CORINS登録番号
福岡県 新宮町役場町道的野~寺浦線道路改良工事(第6工区)2024年
福岡県 太宰府市役所史跡観世音寺境内及び子院跡附老司瓦窯跡災害復旧工事2023年
福岡県 農山漁村振興課治山激甚災害対策特別緊急事業分瀬外地区治山工事 (谷止工3個)2023年
大分県 中津江振興局令和5年度姉小淵線災害復旧工事2023年
大分県 中津江振興局林業市ノ瀬・中川内線災害復旧工事2023年
福岡県 大牟田市役所上内地区道路改良工事(その2)2023年
林野庁 大分森林管理署由布鶴見岳治山工事(施設災)2023年
林野庁 佐賀森林管理署松隈九瀬谷14治山工事2023年
林野庁 九州森林管理局朝倉地区治山工事(杷木中村1(石原迫)外1)2023年
長崎県 島原振興局4林債第1号刈水地区予防治山工事2023年

14.施工者

一般の建設業者で施工可能

15.技術提供企業

技術の名称モルタル製緑化基礎工を用いたキョウジンガー(植生マット)工

技術提供企業

代表
企業名担当部署担当者住所TELFAXE-mail
日本植生株式会社 技術部 戸来 義仁 岡山県津山市高尾573-1 0868-28-0859 0868-28-6271 info@nihon-shokusei.co.jp
代表以外(県内企業)
企業名担当部署担当者住所TELFAXE-mail
株式会社シバタ 宮崎県宮崎市新栄町 103街区1-1 0985-27-2704 0985-25-0210
株式会社工藤興業 宮崎県西臼杵郡高千穂町大字上野1126 0982-77-1144 0982-77-1777
株式会社一条産業 宮崎県西臼杵郡高千穂町大字三田井2065-1 0982-72-4824 0982-72-5352
有限会社栄幸産業 宮崎県日向市永江町1-18 0982-50-1302
大和物産株式会社 宮崎県都城市高木町7030 0986-38-1145
代表以外(県外企業)
企業名担当部署担当者住所TELFAXE-mail
九州日植株式会社 技術営業部 広瀬 茜 熊本県熊本市中央区上水前寺1-6-41 OCOビルディング9階 096-382-1551 096-382-2142 a.hirose@kyushunisshoku.co.jp

16.主な製造工場

製造工場名担当部署担当者住所TELFAXE-mail

17.主な原材料産地

原材料産地名取扱会社名担当部署担当者住所TELFAXE-mail

18.県内活用技術参考写真

技術の名称モルタル製緑化基礎工を用いたキョウジンガー(植生マット)工
本技術は、宮崎県内の治山・林道工事において多数の活用実績があり、急傾斜地や崩壊地における植生回復に効果が確認されている。
モルタル製緑化基礎工により植生マットの安定性を高め、施工後の早期緑化および長期的なのり面保護が確認されている。
  • 宮崎県東臼杵農林振興局管内ののり面における施工前状況。自然斜面の崩壊跡地で、表層が不安定な状態であった。
    宮崎県東臼杵農林振興局管内ののり面における施工前状況。自然斜面の崩壊跡地で、表層が不安定な状態であった。
  • 施工直後ののり面。モルタル製緑化基礎工を設置し、崩壊跡地の安定化と植生回復に向けた基礎構造が完成した状態。
    施工直後ののり面。モルタル製緑化基礎工を設置し、崩壊跡地の安定化と植生回復に向けた基礎構造が完成した状態。
  • 施工後5か月経過時の状況。植生が安定的に定着し、のり面保護効果が確認されている。
    施工後5か月経過時の状況。植生が安定的に定着し、のり面保護効果が確認されている。
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